四季の花+額入り作品

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青山通り沿いに建つ古いビル。
    向田邦子が立ち寄った静かな世界があると言う。
    ビルの二階、昭和が佇む空気が変わらないまま当時を残す。
    入口扉の向こうには、珈琲豆の煎った香ばしい薫り。
    その薫りは時を経て室内の灯りに染まる。
    立ち退き、買い占め、
    気が付けばフェンスが立つ空地に姿を変え、
    夜の束の間、子猫達の社交場に。
    開発の槌音が再び響き始めると、
    向田邦子が過ごした温もりも、辺りに響く槌音と共に
    空に消えて行くのかも。
    小さな昭和がまたひとつ、
    空に消えて行く日が近いのか。

 

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詩:往蔵稲史仁 写真:鈴木耐子

 

向田邦子全対談集 | 鹿児島純心女子学園図書館OPAC


 

 

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